東京の間違った感染者数とk値の予測の限界
- 2020.07.11
- アフターアース
連日、東京都の感染者数が200人超えして騒然としている。しかし流石に3日目になると、これは何かが変だという思いが拭い去れない。この違和感はどこから来るのだろうか。
検査数が増えたから感染者数も増えているという。それではこれまでの数字も検査数が増えていたら、感染者数ももっと増えていたという事だろう。
では一貫して見ていたグラフの連続性は無かった事になる。検査数が3倍になったのだから、過去の感染者数も3倍にして見るべきなのだろうか。すると過去最高だった206人は618人と見るべきで、243人なんてまだまだ少ないと見るべきなのか。
過去の検査では若者の無症状者は全て取りこぼしていたから重症者や中症者だけを見ていただけという事になる。まぁPCR検査が37.5度以上で4日間以上というハードルがあった事を考えると若者や無症状者は殆ど拾えていなかった事は当然ですが。
しかしそれでも感染者が減って収束していった事を、どう考えれば良いのでしょう。これには2つの考え方があります。無症状者は殆ど感染を広げず感染が収束していった。又は中重症者は減って収束していった様に見えたが、無症状者の感染は続いていた。
これはどちらも合っているようにも思われます。つまり無症状者は放っといても重症者は増えない?いや、ちょっと待て、何か前提条件を見逃してないか?前回は緊急事態宣言下で8割接触削減をしていたから無症状者がいても感染拡大せず重症者も出なかったはず。
いや、待てよ。k値の予測では非常事態宣言も8割削減も必要なく、それを出す前の人々の行動変容により収束は見えていたはず。なら、やっぱり無症状者は感染を広げない事になる。無症状者を検査で発見して感染者数に拾い上げるのは間違いなのか?
それとも前回の流行時には無症状者なんてそんなに居なかったのか。謎は深まるばかり。しかしk値は積極的検査をしている欧米でも有効性が示されているから、検査が一定の条件で行われていれば予測は正しいと思われる。
検査基準に変動がなければ有用と思われますが、東京都は今後1万人まで検査数を増やすと言ってますので暫くこの混乱は続くものと思います。
そうなると、やはり人々の行動変容が大事だった事になりますから、東京都の皆様には暫く外出を自粛するのがこの事態には良い結果を齎すものと考えられます。
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