新感染症はどう終わるのか
- 2021.09.08
- アフターアース
ワクチンを二度打ってもデルタ株の前では歯が立たないようです。日本では重症化はまだ防げてますが、先に始めたイスラエルでは高齢者を中心に重症化と死者が増加しています。日本でも数か月後には同じ景色を見る事になるかもしれません。
ただ日本ではこの先例を見てワクチンを完了してもマスクや社会的距離などの制限は継続して行われるでしょう。欧米の様にワクチンが完了したら全て制限解除するといった劇的な変化を起こさなければ、似たような感染の再爆発は防げると思います。
しかし、そうなるとワクチン完了しても新感染症禍の制限はいつまで経っても終わらないという現実が待っています。これでは経済の再開は永遠に不可能になってしまいます。それどころかワクチンの普及はもう一つの問題が発生しています。
ワクチン接種者もデルタ株では未接種者と同じ様に感染を広げているという事実です。これによって未接種者にどんどん感染を広げ、重症化するのは圧倒的に未接種者が多いという事です。つまり未接種者が狙い撃ちされる確率がどんどん高まっているのです。
当初は集団免疫を達成させることで、ワクチン接種7割程度で未接種者も新感染症から守られるというシナリオでしたが、この楽天的な構想は潰えてワクチンをしていない人は重症化か死から免れなくなってきています。これも進化の非情の掟と言ってしまえばそれまでですが、未接種者の生存確率はかなり低くなってしまいました。
今後は治療薬に焦点が移っていく事になりますが、抗体カクテル療法が90%近い確率で重症化を防いでいるようなのでかなり期待が持たれます。同じようなモノクローナル抗体も特例承認を申請しています。これも90%近い効果が期待できるそうです。
早く治療薬が普及すればいよいよ社会の正常化が進むと思います。しかし新感染症は決して無くならないようなので常に新感染症に備える必要が出て来るでしょう。治療薬が普及すればワクチンは要らなくなるのかなど興味は尽きませんが、早く次のステージに進んで行きたいものです。
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