新感染症の出口戦略、考えられるシナリオ

新感染症の出口戦略、考えられるシナリオ

新感染症は変異株の猛威で単にワクチン接種が進めば終焉するという楽観論は消し飛びました。欧米では3回目のブースターワクチンも開始されようとする中、今後の展開を検討してみましょう。

二度ワクチン接種しても感染し、他人に感染させる事が明らかになってきました。しかし重症化や死亡を防げるとしてワクチンの重要さは変わっていません。それではこれから新感染症はどうなっていくのか。

ワクチン接種が進めば重症化や死者数が減るので、恐がる必要はありません。でも感染はある程度広がっていくでしょう。それこそ普通の風邪のように。そして運悪く稀に重症化や死ぬ人も現れるかもしれません。そこまではどうしようもないでしょう。

それでもインフルエンザよりずっと軽症なら社会的に容認されます。ワクチン接種もある程度定期化されるかもしれません。運悪く切れてしまった人で重症化や死者が出るかもしれない。

それでも人類の病気の一つとして加わるだけで社会は正常化していくと思われます。今は治療薬も開発が進んでいますから、罹っても薬で治るかもしれません。そうすればもっと社会的には重要度は下がるので、あまり意識する事もなくなるかもしれない。

一つ言えるのは次の感染症の備えです。新感染症の教訓を生かして素早い検疫体制、世界的な告知システムが進めば良いと思います。日本も制限に関する法整備が必要です。今まで考えて来なかった事を考えなければならないのは社会的コストの増加になりますが、必要な事はやらなければなりません。それを怠れば今回より酷い仕打ちを受ける事になります。