分科会は政府に忖度し過ぎて役割を果たさなかった
- 2020.12.20
- アフターアース
分科会の尾見会長はそれなりに頑張ったと思いますが最後まで政府への気遣いを優先させたかのような言動が目立ちました。本当は専門家の視点だけで述べるべきで、政府と対立する意見を述べなければ何の為の専門家なんだと厳しく非難される立場です。
今回の件で言えば、11月後半には今go toトラベルを中止しないと、年末年始のかきいれ時に中止しなければならなくなると脅して置くべきだったのです。そこまで言えなかったのは、分科会も、この程度の対策で抑えられるかもしれないと淡い希望を抱いていたのかもしれません。
専門家なら最悪の事態を想定して、多少オーバー気味に予想して政府の判断に委ねる。政府が多少対策を弱めて発表するという流れでしょう。それを分科会の提言の段階で弱いメッセージになってしまったので、ますます政府の対策が弱いものになってしまったというのが反省です。
GoTo再考含め人の移動の停止が重要と「再三提言」=尾身氏 | Article | Reuters
日本は和を重んじる傾向がありますが、これが最近では見直されています。立場が違えば徹底的に意見を戦わせるのが善と言うのが欧米の見方ですので、そういう風潮を無視出来ません。結果的に感染拡大を抑えられなかったので分科会の提言は弱すぎたと思います。
年末年始にgo toトラベルが中止になったのは最悪の事態とも言えるでしょう。しかし一旦は収まっても、いつもの年末年始になっていたら、また再拡大になっていたかもしれないので、結果的にはどちらが良かったのかは神のみが知る領域です。もしかしたらこれが最善だったかも知れないのです。
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