キャッシュレスが急ブレーキ、不正口座被害拡大で
- 2020.09.18
- アフターアース
銀行口座不正引き出しは、単独犯では被害の広がりが大きいので、組織的犯行の可能性もあります。または複数の単独犯がいた可能性も考えられます。いわば、この手の犯行に精通している人達に共通する知識として知られていた可能性も考えられます。
ゆうちょ銀行 不正引き出し 被害確認 計136件 2150万円に拡大
仮で考えて、こういう犯罪が可能だと認識していた人達も多い筈です。本来ならばそういう人達が危険性を声高に警告する必要があった筈ですがそれが出来ない事が日本社会のIT化の遅れを意味しています。
言わば、日本のIT社会の敗北でもあります。この事態を世界はどう見るのか?追加のパスワードも無しで銀行口座を紐付けされてしまう事は外国では考えられない事なのか?ある意味、日本の安全神話がまだ生きていた証拠でもありますが、やっと世界に追いついたのか?世界標準並みに危険な国になったのか?
これでスマホ決済に代表されるキャッシュレス決済は暫くブレーキが掛かり足踏みする事になるでしょう。今回被害が出てないSuicaやクレジットガードのタッチ決済等にも影響を及ぼしそうです。
銀行側のセキュリティの問題なので銀行口座から引き落としされる物は全てです。流石に昔からある物理的なクレジットカードは紙ベースの申し込みだったので大丈夫でしょうが、最近ではネット直ぐに作れるので、それも敬遠されがちになるでしょう。やはり、ネットは危険という印象を強く残しました。
今回の問題は単に銀行だけの問題では無くて、それを設計したシステム会社やベンダーの責任も問われる事になります。専門家としてそういう設計を許した事が罪に問われないのでしょうか?個々のベンダーは全体像を知らないからそういう連携は想定外という事でしょうか?
しかし、こういう事では社会全体の安全性は考慮されないので、何らかの制度設計の仕組みが必要です。そういう全体的な構想が作られない限り日本全体で安心なシステムは構築出来ないでしょう。
今回、問われているのは日本のネットワークを作って来たシステム会社のレベルです。
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